沖縄には「ゆいまーる」という言葉があります。助け合い、支え合うという意味です。小さな島では、この気持ちが暮らしの中に今も生きています。島で出店するということは、その暮らしの中に少しだけおじゃますることです。この記事では、島の人に「また来てね」と言ってもらえる出店のマナーをまとめました。
はじめに、あいさつと相談を
島では、顔の見えるつながりが大切にされています。出店が決まったら、場所を貸してくださるオーナーさんはもちろん、できればご近所や役場にもあいさつをしておきましょう。
- 出店の日時と場所、どんなものを売るかを伝える
- 島の行事やお祭りと日程が重ならないか聞いておく
- 困ったときの連絡先を交換しておく
島の行事の日は、島の人にとって特別な日です。先に聞いておくだけで、思わぬ行き違いを防げます。
祈りの場所と島のルールを大切に
沖縄の島々には、御嶽(うたき)や拝所(うがんじゅ)など、祈りの場所があります。観光地のように見えても、地域の方が大切に守っている場所です。立ち入らない、近くで大きな音を出さない、看板やのぼりを近くに立てないなど、静かに敬う気持ちを持ちましょう。
特に久高島は「神の島」と呼ばれ、島の人たちが「島のルール」を定めています。
- 御嶽や拝所など、立ち入れない場所がある
- 石・砂・樹木などの自然物を持ち出さない
- 畑や敷地に無断で入らない
- 集落内を水着姿や上半身裸で歩かない
- 祭事の期間中は通行規制がある
島に「おじゃまする」気持ちが求められています。久高島での出店を考える方は、まず久高区に相談してください。土地の使い方も、ほかの地域と同じではない可能性があります(要確認)。くわしくは久高島ガイドをご覧ください。
また渡名喜島には、国の重要伝統的建造物群保存地区があります。屋外に物を置いたり看板を出したりする前に、村の教育委員会に確認しましょう。
水は大切に、ごみは持ち帰る
小さな島では、水やごみの処理に限りがあります。
- 座間味村は、島が深刻な水不足だとして、旅行者に節水を呼びかけています。洗い物の少ないメニューや、使い捨てに頼りすぎない工夫を考えましょう。
- 渡嘉敷村のビーチ利用ルールでは、出したごみは持ち帰ることとされています。ビーチの近くで出店するなら、お客さんのごみの回収まで計画に入れてください。
- 事業で出たごみの出し方は、島ごとに違います。役場に確認し、持ち帰れるものは持ち帰りましょう(出し方の詳細は要確認)。
音・光・車への気づかい
島の朝は早く、夜は静かです。住まいの近くでは、早朝や夜の音楽、発電機の音、明るすぎる照明に気をつけましょう。車は生活道路をふさがない場所に止め、島の方の通り道を空けておきます。畑は島の大切な仕事の場です。農地には入らないようにしましょう。
服装にも気をつけましょう。座間味村は、集落内を水着で歩かず、Tシャツや短パンを着るよう呼びかけています。お客さんにも、やさしく伝えられるとよいですね。
島のものを使い、島に返す
島の食材や工芸品を使ったり、島のお店を紹介したりすると、島の人にもよろこばれます。仕入れや宿泊、食事を島の中でするのも、小さな恩返しです。売り上げの一部だけでなく、ご縁そのものを島に残す気持ちで出店してみてください。困っている島の方がいたら、手を貸す。手伝ってもらったら、ありがとうを伝える。そんな小さなゆいまーるが、島での挑戦を支えてくれます。